プリタアン村のグヌンサリ寺院のお祭りは、異例的に3ヶ所同時進行で、さまざまなガムランが鳴り響き、踊りが奉納されていた。
その喧騒(笑)の中で、一番高い所で天空に向けて、「お祭り会場はここだよー」と3セットのガムラン演奏に負けまいと、けなげに告知活動をしていたのはピンジュカン。
時々、田んぼでカカシの代わりに、音を奏でて鳥を追い払っているのがこの楽器。今日出会ったピンジュカンは、風車が回ると竹の小さな2つのハンマーが竹の鍵盤を叩いて1つの音だけを出す、一番シンプルなものだった。(4つの音をガムラン音楽のように演奏するスグレモノもある)
ともすると小さな音で意味がないと思われそうな音も、さまざまな音と共存共栄して、一つ一つがそれなりの存在意義を持って成り立っている。とてもオモシロイ光景だった。
人間社会もそうであってほしいものだ。
飯田茂樹
(バリ島、プリアタン村にて)