バリ島のガムラン音楽のひとつ「グンデル・ワヤン」(gender wayang)は、数多くあるガムラン音楽の中でも最も小さい編成(最少人数2人~)のガムランで、バリ島では影絵芝居「ワヤン」の音楽として、また、人生の節目の儀式(成人式、お葬式など)の音楽として、バリ人の生活に大変深く根ざしている音楽です。
ブダ氏は、バリ島で毎年6月中旬から約1ヶ月の間 開催されるアートフェスティバル(通称PKB)の「子どもグンデル・ワヤン コンテスト」(2013~)で、指導したグループすべて(2013,15,16年度の3回)を優勝に導きました。そして今年4月のバリ州ギャニャール県の成立記念日の催しでは、総勢150人の子どもたちを率いてグンデル ワヤン演奏の舞台を成功させました。
名実ともにグンデル ワヤン指導者の第一人者であるといえるブダ氏。子どもたちにグンデルを教えるようになった経緯、教え方のコツなど、超多忙な合間に時間をとっていただき、インタビューに応えてもらいました。
コンテスト本番の子どもたちの演奏には、私は本当に満足しました。子どもたちは、私が教えたすべてをそこで体現してくれました。その時できる最大限の力を発揮してくれました。演奏直後に子どもたちにかけた言葉は、「結果は何であれ、自分は大変満足している。君たちを大変誇りに思う」そう話しました。結果としては1位となりましたが、私は結果に関わらず、子どもたちの演奏には本当に心から満足し、嬉しい気持ちでいっぱいになりました。子どもたちは自分に対して「ありがとう」と思っていると思いますが、私の方からも「ありがとう」と強く思っています。
ここで、次の約束の生徒さんがやってきたため、インタビューは中断となりました。
芸能人が分刻みでインタビューに応えてくれる、そんな状況を思わせるような多忙なブダ氏でした。
続きはまたの機会にお話を伺いたいと思います。